2018年2月1日実施予定—出玉の上限現行の3分の2程度に引き下げへ

さらに厳しい規制が始まる、2018年2月実施予定 出玉規制

警察

パチンコやパチスロなどの遊戯への、過度なのめり込みおよび依存を防ぐ目的で、警察庁はこれまでにも段階的に規制を強化してきました。また先日施行されたIR推進法を受け、付属法規制の一部改正案を取りまとめ、警察庁はパチンコの出玉を現行の3分の2程度に引き下げるなどの改正を中心とする、風営法施行規則などの改正案を2017年7月10日までにまとめました。パチスロもパチンコと同水準の規制に強化されます。

なぜこの規制に至ったのか

警察庁はこれまで数年にわたり、パチンコ、パチスロなどの遊戯への規制を強化してきました。日本政府はこれまでも、ギャンブルへの依存を防ぐための対策として、賭博性を低くおさえることにより「射幸性をおさえる」ことを目的にした規制の見直しと強化をしてきました。「射幸性をおさえる」=「儲かりにくくする」ことでギャンブル依存症への対策とするというのが警察庁の狙いです。
今回の改正案では、警察庁はギャンブル依存症対策に取り組むNPO法人「リカバリーサポート・ネットワーク」への相談者の7割が1ヶ月の負け金額が5万円以上になる点に注目し、1回の標準的遊戯時間されている、4時間で獲得できる出玉が5万円を下回る新基準としています。これにより負け金をまとめて取り戻せない基準とすることで、ギャンブルののめり込みを防ぐことを目指します。

警察庁の方針への反応

この新しく発表されたギャンブル依存症への対策方針は、ツイッターを含めたSNSなどでも厳しい反応が目立っています。今回の規制では、依存していないいわゆる「普通の人」の足は遠のくが、すでにパチンコ依存となっている人たちは、むしろ負け分をとりかえすまでやりつづけるので、依存症の人はさらに悪化するのではないかいう意見が多く出ています。

今後の流れと予想

警察庁では、今回の風営法施行規則などの改正案を2017年8月9日までにパブリックコメント(意見公募)を7月11日より行っています 。パブリックコメントとは国の行政機関が政令や省令等を定める際に、事前に一般から意見を募り、その意見を考慮、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的で行われるものです。この手続きは公募後、担当部局より電子メール等の意見の提出方法が定められ、通常案の公示日より30日以上とされています。この法案は来年2018年2月1日の施行をめざしています。

規制内容

規制内容

今回の規制により、現行の基準と比べ、出玉の上限は約3分の2になる予定。現在、平均遊戯時間の4時間を連続で遊んだ場合、「勝ち」の上限金額は約11万円ほどです。また出玉率の基準は現在1時間連続で得られる玉数は3倍以下、10時間では2倍以下とされています。新基準では1時間で2.2倍以下、4時間で1.5倍以下、10時間で3分の4以下となります。

「大当たり」の出玉も規制が強められ、現行の約9600円相当から約6000円相当まで下げられます。さらに「大当たり」の連続回数の上限も、現行の16回から10回に減らされます。

パチスロの獲得メダル数も、「大当たり」時の上限が、現行の約480枚から約300枚に引き下げられます。

負け分についても、現行の10時間で発射した玉数の2分の1を下回らないとする基準を新規定では1時間に3分の1、4時間で5分の2を下回らない基準となります。

警察庁の担当者の説明では、「続けて遊戯することにより、逆転を狙う意欲をなくさせることで、過度に遊戯へののめり込みを防ぐ」と説明しています。

パチンコ業界の今後と経済への影響

パチンコ業界の今後と経済への影響

年々きびしくなるパチンコ・パチスロへの規制に、パチンコ業界は厳しい営業と選択を迫られることとなります。度重なる厳しい規制強化と年々遊戯参加人口が減り続けるパチンコの人気で、パチンコホールだけでなくソフト開発などパチンコ業界そのものの衰退の可能性さえあります。日本生産性本部のレジャー白書によると、1989年には2990万人だったパチンコ遊戯人口は、2015年には1050万人まで4割まで減少していると報告されています。パチンコ産業の従事者はホールだけでも約31万人といわれ、メーカーなどの関連企業を含めると50万人規模の市場だといわれています。パチンコ業界の縮小により大量の失業者が出ると、日本経済への影響も避けられない状況となりえるでしょう。